アメリカ歴史

サンダース上院議員の政策ってどんなもの?簡単にわかりやすく解説します!

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今年2020年はアメリカ大統領選挙の年です!

前回の選挙(2016年)では、大方の予想に反してドナルド・トランプ氏が大統領に当選し、世界中を驚かせましたが、それから早くも4年。

トランプ大統領が再選を果たすのか、それとも民主党が政権を奪還するのかが注目されています。

そうした中、民主党候補の指名争いにおいて最初の関門となる「スーパー・チューズデー」の投票がさる3月3日に行われました。

その結果、4名の候補者がふるいにかけられ、残ったのがバーニー・サンダース上院議員ジョー・バイデン前副大統領

今後はこのふたりの一騎打ちとなることが決定しました。

そこで、今回は、サンダース上院議員に注目し、彼がどのような政策を掲げ、なぜ多くの支持を集めているのかを見ていきたいと思います。

サンダース上院議員の政策をわかりやすく解説!

「急進左派」と呼ばれることの多いサンダース上院議員ですが、いったいどのような政策を掲げているのでしょうか。

試しにサンダース上院議員が掲げている政策を並べてみましょう。

公立大学の授業料無償化!
学生ローンの負債帳消し!
時給15ドル(約1600円)の全国最低賃金の確保!
富裕層への増税!
政府による国民皆保険の導入!

などなどです。

元来、アメリカ社会では、頑張って働けば、人種、性別、出自、宗教、性別などに関係なく、だれでも人生の成功を勝ち取れるというアメリカン・ドリームが信じられてきました。

しかし、自分の努力ではどうにも乗り越えがたい経済格差が否定しがたい現実となって立ちはだかる近年のアメリカ社会では、アメリカン・ドリームは、もはや「絵に描いた餅」となりつつあるようです。

そうした現状に不満を抱く人々にとって、サンダース上院議員が掲げる経済的弱者救済の政策は大いに魅力的に映るようになったということでしょう。

ちなみに、アメリカの高級紙「ワシントン・ポスト」が、大統領選を目指している複数の候補者について、彼らが受けている政治献金のうち、200ドル以下の献金者が全献金者に占める割合を調査した結果があります。

この数字は、各候補者の支持層に小口献金者(一般庶民)が多いか少ないかを判断する一つの指標となります。

白人貧困層を支持層として持つとされるトランプ大統領で55%という数字が出ています。

これに対してサンダース上院議員はなんと84%

サンダース上院議員を支えているのは一般庶民であるということがこうした数字からも明らかといえます。

サンダース上院議員ってどんな人物?

サンダース上院議員は、自分のことを民主社会主義者と呼んでいます。

「民主社会主義」は、ヨーロッパなどでは以前からなじみのある政治的立場で、国家(政府)による一定の統制の下で、市場経済を維持しつつも社会保障制度の充実を推し進めようとする考え方です。

ひとことでいえば、福祉国家をつくろうというものです。

しかしアメリカには、元々、国家(政府)が国民の生活に介入すること(たとえそれが善意であっても!)を快く思わない国民文化があり、そうした国家の動きを「社会主義的」として警戒する風潮が根強くあります。

そうしたなか、サンダース上院議員は、民主社会主義を「富裕層だけでなく、全員にとって機能する経済を作ろうとすること」と定義し、富裕層だけが優遇されるような現在のアメリカ社会を変革しようと考えています。

それが上記のような政策につながっているといえます。

これまでアメリカにはこうした「民主社会主義」の支持層というのは力を持ちませんでした。

ですから、伝統的な共和党や民主党からすると、サンダース上院議員の思想や政策というのは、かなりの「左!」ということになります。

そのためか、サンダース上院議員は、久しく無所属議員として活躍していました。
ところが、共和党と民主党による二大政党制が定着しているアメリカでは、無所属候補として大統領選に出ても勝てる公算が低いという判断から、今回は、民主党の候補指名を目指しています。

サンダース上院議員の経歴を教えて!

サンダース上院議員は、1941年9月8日にニューヨークのブルックリンにて、ポーランド系ユダヤ人移民の家庭に生まれました。

当然、サンダース上院議員の周囲には、ヨーロッパでナチスのホロコーストによる迫害を受けた人々が少なくありませんでした。

「アドルフ・ヒトラーという男が合法的に政権を獲得し、第二次世界大戦が起こり、ユダヤ人600万人を含む5000万人が殺害された。こうしたことから子供時代の私が学んだのは、政治とは本当に重大なものだということだ」。

サンダース上院議員は、のちにある新聞のインタビュー記事でそう語っています。

シカゴ大学に進学した若きサンダース氏は、1960年代~70年代には反戦運動と公民権運動に参加し、人種差別撤廃などを政府に要求しました。

有名な1963年のワシントン大行進にも参加しています。

いわゆるヒッピーブームのさなかであり、当時の若者には少なくなかったのですが、サンダース氏は、大学卒業後も、定職にはつかず、大工、映画製作、フリーライターなど職を転々としていたようです。

政治家としてのキャリアは、彼が49歳の時。1990年に下院議員に初当選します。無所属候補としては40年ぶりの快挙だったといいます。その後、2007年まで下院議員を務め、この年以降は上院議員に転じます。

サンダースの名前を一躍有名にしたのは、2016年大統領選のときのこと。当初は勝算が薄いとされましたが、数々のテレビ討論を通じて支持層を増やし、スター候補として注目を集めました。

サンダース上院議員はトランプに勝てる?

上でも説明したとおり、サンダース氏は国民皆保険や富裕層への増税、最低賃金の引き上げなどの「進歩的」な政策を掲げています。

実は、この点がサンダース氏の強みでもあり、同時に弱みでもあるのです。

強みというのは、いうまでもなく彼が掲げるような、米国では例外的に「左」の政策に、いまや数多くの支持者が集まってきているということです。

弱みというのは、その裏返しですが、サンダース氏の政策があまりに「左」であるために、民主党内からですら、その政策の「行き過ぎ」を懸念する声が上がっていることです。

また、経済界もサンダース氏の掲げる政策が自国の経済を窒息させかねないと警戒しています。

サンダースの「行き過ぎ」は、トランプ大統領が恰好の攻撃対象とすることは間違いなく、もしサンダース氏が民主党の指名候補になれば、11月の大統領選で大敗を喫しかねないとの指摘もみられます。

サンダース上院議員の政策ってどんなもの?まとめ

3月3日の「スーパー・チューズデー」を経て、民主党指名候補の座をめぐり、ジョー・バイデン前副大統領との一騎打ちが決定。

国民皆保険、富裕層への増税、最低賃金の引き上げなど、アメリカではめずらしい「民主社会主義的」な政策の数々を掲げる。

どうにも乗り越えがたい「格差社会」となりつつあるアメリカの現状に不満を抱く人々にとってサンダースの政策は大変魅力的。

サンダースの政治思想の源流は、ユダヤ系移民としての出自が大きく影響。

サンダースの政策は、米国の伝統的な基準に照らすとあまりに「進歩的」であり、民主党内部からも反対意見が続出。

サンダースの政策の「行き過ぎ」をトランプ大統領が攻撃することは間違いない

 

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