中国歴史

孫武とはどんな人物?人々を魅了した兵法のすばらしさとは!

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みなさんは、『孫子(そんし)』をご存知でしょうか?

おそらく、中国史、特に『三国志』や『キングダム』が好きなみなさんなら、一度は耳にしたことがあると思います!

一般的には、兵法」つまり、戦争の時の戦略、戦術について書かれた書物として知られているものです。

日本だと、武田信玄が「風林火山」を旗印として掲げていましたが、これも『孫子』の中に出てくる言葉です。

では、この『孫子』を書いた人物である「孫武(そんぶ)」についてはどうでしょうか?

『孫子』という書物が有名なのに対して、作者の孫武については、あまり知らない、という人が多いのではないでしょうか?

そこで今回は、『孫子』の兵法に触れつつ、『孫子』の作者である孫武についても解説していきたいと思います!!

孫武の兵法ってどんなものだったの?

『孫子』とは、中国最古の兵法書です。

『孫子』のほかに『呉子(ごし)』、『司馬法(しばほう)』、『尉繚子(うつりょうし)』、『李衛公問対(りえいこうもんたい)』、『黄石公三略(こうせきこうさんりゃく)』、『六韜(りくとう)』の6つの兵法書があり、総称して『七書(しちしょ)』と呼びます。

いずれも中国で書かれた兵法書として有名ですが、『孫子』はそれらの中で最も優れており、他の兵法書に大きな影響を与えたものと言われています。

しかし、作者である孫武に関しては、紀元前500年ごろ、つまり春秋戦国時代に呉(ご)という国の王、闔閭(こうりょ)の軍師だったということくらいしか分かっていません。ちなみに、漫画『キングダム』の時代より300年ほど前です。

一方、孫武の時代から150年あとの紀元前350年ごろの人物として、斉(せい)という国に使えた孫臏(そんぴん)という人物がいます。

彼もまた斉の軍師として活躍した人物ですが、彼の方が記録が多く残っており、しかも記録の中に出てくる彼の言葉の中には、『孫子』の文とよく似たフレーズが多く出てきます。

そのため、孫武という人物は実在せず、『孫子』を書いたのは実はこの孫臏だったのではないか、という説が長い間囁かれてきました。

こういったとこが歴史の不思議さですよね!孫武は存在しなかったのか?と思いきや。。。

ところが、1972年に、山東省の銀雀山漢墓(ぎんじゃくざんかんぼ)という遺跡から、古い『孫子』のテキストと『孫臏兵法』と言われるテキストが出土しました。

つまり、『孫子』とは別に、孫臏が書いた兵法書が見つかったわけです。

このため、やはり『孫子』の作者は孫武で間違いない、と考えられるようになりました。

孫武はちゃんと存在していたのです!

孫武の兵法がこんなに有名な訳とは?

それでは、そんな『孫子』がここまで有名になった理由はなんなのでしょうか?

それは、『孫子』に書かれる兵法が、単に戦争だけでなく、人生を生きていく上で大切な教訓を多く残しているからでしょう。

たとえば、有名な「彼を知り己を知れば、百戦危うからず。」という言葉は、敵のことをしっかり理解し、自分のことも同じように理解していれば、百回戦っても負けることは無い、と説いています。

戦争をする前に、敵と自分、双方の現状をしっかり把握することが大切だというわけです。これは、現代のビジネスや受験の場においても使える考え方ですよね。

また、「善く戦う者は、人を致して人に致されず。」という言葉もあります。

戦いに巧みな者は、相手を思いのままにして、相手の思い通りにされることがない、という意味です。

どんな戦いでも、敵に主導権を握られてしまえば、こちらの本来の力が出しきれず終わってしまいます。常に自分のペースを維持し、敵に惑わされないようにすることが必要だということです。

スポーツなどにも応用できそうな考え方ですよね。

このように、『孫子』は兵法書でありながら、戦争だけでなく、日常の幅広いシーンに応用できる、人生の教訓にもなるようなフレーズが数多く登場します。

こうした部分が、長い間多くの人に読まれ、参考にされてきた理由だということができます。

現在でも、書店に行けば『孫子』とビジネスを絡めた参考書などを多く見かけますよね!

孫武の兵法に魅了される人々

ここまで説明したように、『孫子』の兵法が扱う内容は戦争だけにとどまらず、人生の幅広いシーンに応用できるものとして、人々を魅了してきました。

たとえば、『三国志』で有名な魏の曹操も、『孫子』に魅了された人物の一人です。曹操は『孫子』を愛しすぎるあまり、『魏武注孫子』という書物まで書きました笑

これは、『孫子』の文章に曹操自ら注釈を付け、『孫子』の内容を解説した書物です。1972年に銀雀山漢墓が見つかるまでは、これが最も古い『孫子』のテキストでした。

日本で『孫子』を愛した人物として有名なのは武田信玄でしょう。

冒頭でも述べた通り、信玄は「風林火山」を旗印にしましたが、これが『孫子』の「其(そ)の疾(は)やきこと風の如(ごと)く、其の徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如く〜」というフレーズからきていることは有名です。

進軍する時は風のように早く、待機するときは林のように静かに、敵を攻撃するときは火のように激しく、動かない時には山のようにどっしりと構える、という意味です。戦国大名だった信玄は、常にこの言葉を胸に、乱世を生き抜いていたのでしょう。

また、実在の人物でなくても、『孫子』を愛した人がいます。

『ジョジョの奇妙な冒険』第二部の主人公、ジョセフ・ジョースターです。

彼は、物語の中で、『孫子』の「兵は詭道なり」というフレーズを愛用しています。

これは、戦争とは正常なやり方に反することである、という意味です。

自分が強くても敵には弱くみせかけ、勇敢でも臆病にみせかけ、近づいても遠くみせかけ・・・というように、自分の本当の状態とは反対の状態に「みせかけ」て、敵の油断を誘うわけです。

そう思って読んでみると、ジョセフも逃げているとみせかけて攻撃の機会を探ったり、敵に「勝った」と思わせておいて自分の策に敵を誘い込んだりなど、この「詭道」を上手く利用して戦っていることが分かると思います。

このように、『孫子』の兵法は国や時代、はたまた漫画の世界でも、人々を魅了していることがわかります!

孫武とはどんな人物?兵法で有名すぎる!まとめ

以上、『孫子』とその著者である孫武について解説してみました!

孫武自身については記録が少なく、長年その存在が疑われてきましたが、1972年に銀雀山漢墓が発掘されて以来、実在した人物であったことがハッキリしてきました。

一方、『孫子』は中国のあらゆる兵法書のトップに立ち長年人々に愛されてきました。その理由は、『孫子』の兵法が、戦争だけでなく、人生のあらゆるシーンに応用できる幅広い教訓を示してくれているからでした。そのため、国や時代を問わず、多くの人に愛されているんですね!

いかがでしたでしょうか!『孫子』とその著者の孫武について、理解していただけたかと思います。

『孫子』の兵法は、読めば読むほど生きていく上で重要な考え方を提供してくれるものなので、みなさんもぜひ書店に行って、関連する書籍などを読んでみてください!

ではまた!

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