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魔女狩り将軍・マシュー・ホプキンスとはどんな人物?残虐行為・火あぶりをした理由は何?

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中世ヨーロッパ社会に蔓延した、「魔女狩り」という狂気。その歴史は調べれば調べるほど、悪夢という他ありません。

そんな悪夢の中でひと際目立つのが、マシュー・ホプキンズという人物。彼は決して、日本で有名と言う訳ではありません。しかし、イングランドの魔女狩りを語る上では、忘れてはならない人物です。

マシュー・ホプキンズとは一体どんな人物なのでしょうか。この記事で見ていきましょう。

目次

マシュー・ホプキンズの経歴

マシュー・ホプキンズはどのようにして生まれ、どのようにして育ったのでしょうか。

残念ながら、その答えの詳細はあまり分かっていません。分かっている断片的なことを書いていきましょう。

マシュー・ホプキンズは、17世紀のイングランド・サフォークで生まれました。

彼の父親はピューリタン(清教徒とも。厳格に聖書の教えを守るプロテスタントの一派)の牧師であり、マシュー自身も聖書に基づく教育を受けたに違いありません。

この辺りの生い立ちに、彼が魔女狩りに手を染めた原因がありそうですね。

成長したマシューは、弁護士としての活動を始めました。

しかし、彼にはその才能が無かったようです。

弁護士の仕事をこなすだけでは生活が成り立たなくなったのです。マシューは、次の生活の種を探す必要に迫られました。

おりしも、ときは17世紀。

ヨーロッパで魔女狩りが大旋風を巻き起こしていました。マシューは、この魔女狩りという悲劇に目を付けたのです。

マシュー・ホプキンズは何をした人物?

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki

それでは、マシュー・ホプキンズとは一体何をした人物なのでしょうか。

その内容は、彼が持つあだ名「魔女狩り将軍」から想像できるかもしれません。

ここでは、彼が具体的に何をしたか見ていきましょう。

イングランド各地で魔女狩りをして、大金を荒稼ぎ

「魔女狩り将軍」という名の通り、マシュー・ホプキンズは大規模な魔女狩りを主導した人物です。

マシュー・ホプキンズの活動は、1645年から1647年の3年程度。

この間に、彼は助手のジョン・スターンを引き連れ、イングランド各地で魔女狩りをして回りました。

マシューの武器は、法律を知っていること。そして、政府からのお墨付きがある、と言うことでした。

この、「政府からのお墨付き」。これが真実なのかは定かではありません。

しかし、法律を熟知していることは、確かな真実でしょう。マシューは法律違反ギリギリの方法を用いて、魔女狩りを行ったのです。

元々、イングランドの魔女狩りは他のヨーロッパ諸国に比べ穏やかでした。

少なくとも、同じイギリスにあるスコットランド比べ、大規模な魔女狩りは行われていませんでした。

しかし、マシューの登場によりその環境は大きく変わりました。

彼の活動で300人以上の魔女が処刑されたのです。

これは、イングランド全体の魔女(処刑・告発された数の総計)を考えると、3分の1にあたる数になります。

一人の男の行動で、これだけの被害が出る。こう考えると恐ろしいですよね。

また、当時は魔女を見つけるごとに報奨金が支払われるのが常でした。

そのため、私欲で魔女を探し(無理やりこじつけ)告発するということ行われていました。マシューも勿論、この報奨金を受け取っていました。さらに、訪れた村などで魔女狩りのための税金を徴収し、それも懐に収めていたとされています。

これらの行動から、彼が稼いだ金額は1000ポンドとも言われています。

当時の貨幣レートと今のレート。正確に比べることはできません。しかし、夥しい大金であることは確かです。

後に彼は、自分の行動について釈明する文書を発表しました。その内容は、魔女発見にまつわる正式な報奨金以外は受け取っていない、というものです。

さて、その言い分を信じる人がいるのでしょうか……

マシューホプキンスは自白を引き出す名人

その人が本当に犯罪を行ったかどうか。

それを実証する手段は、今の時代でこそ豊富です。科学的な実証はとても有力な証拠ですよね。

しかし、中世ではそんな科学的な方法など確立されていませんでした。そこで、証拠と言えば「自白」が最も有力なものでした。勿論それは、魔女裁判においても変わりません。

そしてマシュー・ホプキンズは、この自白を引き出す名人だったとされています。

マシューは法律の知識を総動員して、法律違反にならない瀬戸際の方法で、魔女から自白を引き出しました。

その方法の代表的なものは、「眠らせない」ということ。そして、一切座らせず歩かせ続けるということ。

人には眠りが必要です。何日も眠れず、ひたすら攻め続けられる日々。想像するだけで地獄ですよね。

その他にも、彼は「針刺し」や「水責め」を得意としていました。

「針刺し」は、魔女の全身に針を刺して、痛みの無い部分を探すというもの。

悪魔に着けられた印がある部分は痛覚が無い、という説を根拠としています。

そして、有名な「水責め」。これは魔女の体を縛り水に沈め、浮いてきたら魔女、沈んだら無罪、というものです。縛り方によって沈むか否かが決まるとされ、拷問を行う側の知識が重要でした。

当時のイングランドでは、身体的な拷問が禁止されていました。

しかし、水面下で針刺しが大流行していたようです。水攻めに関しても、法律違反にならないラインをマシューは心得ていました。

当時、魔女とされた人々は、彼の苛烈な拷問に耐えられず自白していきました。その結果、300人もの人々が処刑されてしまったのです。

魔女狩り将軍・マシュー・ホプキンスとはどんな人物?残虐行為・火あぶりをした理由は何?まとめ

かつてイングランドで、「魔女狩り将軍」とあだ名されたマシュー・ホプキンズについてご紹介していきました。

彼は日本ではあまり馴染みがありませんが、魔女狩りを私利私欲のために用いた人物として、世界的に有名です。誰もが持つ「差別意識」を商売に利用したのですね。

魔女狩りは遠い昔のことかもしれません。しかし、その背景に流れる心理には、今の人間にも通じるものがあります。

「差別」が重要なキーワードになってきた今こそ、彼の歴史を再度、紐解く時期と言えるかもしれません。

<参考資料>
・「魔女狩り」森島恒夫著 1970年発行 岩波新書
・「魔女狩りという狂気」アン・ルーエリン・バーストウ著 黒川正剛訳 2001年発行 株式会社創元社

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