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キューバ革命を簡単にわかりやすく解説!アメリカに利用されたキューバの悲劇・・・

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2016年にアメリカのバラク・オバマ大統領が、キューバを訪問したことが大きなニュースにったのを、みなさんは覚えていらっしゃいますか?

そもそもアメリカの大統領が他の国を訪れることは珍しいことではないのですが、キューバを訪れたということがすごいことなんですよ!あのアメリカがガチガチ喧嘩していたキューバを訪問するって??何が起こった?的な感じだったのです。

現在のキューバとアメリカの関係を語るうえで欠かせないのが、キューバ革命です。

今回は「キューバ革命」がなぜ起こったのか?どんな革命だったのかについて、わかりやすく解説していきたいと思います!

目次

なぜキューバ革命は起こった?

そもそも、なぜキューバで革命ってものが起こったのでしょうか?

それを理解するためには、キューバの当時の状況を知る必要があります。今でこそ、キューバという国は独立した国家ですが・・・19世紀初め、キューバは約400年もスペインの植民地にされ、支配を受けていたんですね。

キューバはスペインの支配から抜け出そうと1860年代から激しい独立戦争を起こします。

しかし、キューバは劣勢でなかなか勝つことができません。静かにキューバの劣勢に注目していたのがアメリカです。

虎視眈々とキューバのことを狙っていたアメリカが、なんと1898年にキューバの独立をかけてスペインと戦争(米西戦争)を起こしてしまったのです。ええ?自国のためじゃなくてキューバのために戦争?もう下心があるとしか思えませんよね。

そしてアメリカは見事スペインに勝利!

アメリカのお陰で、キューバは無事にスペインから独立することができたのですが・・・やはり下心があったアメリカ政府。

今度はアメリカがキューバに口を出し始めます。アメリカの言い分としては、

「誰のおかげで独立できたと思ってんだよ!俺ら失くして自由はなかったんだぞ!!」的なかなり横柄な態度でキューバに物申してきたのです。

「キューバ独立はアメリカのおかげだよね?じゃあアメリカのお願い聞いてくれるよね?」

といったもうめちゃくちゃ恩着せがましいアメリカ。

スペインから独立できたのも束の間、今度はアメリカの支配下となってしまったスペイン。まあ日本に対しても戦後は近いものがありましたからね・・・。

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カストロとゲバラ、革命組織結成

さらにキューバでは最悪な事態が発生します。

フルエンシオ・バティスタが大統領に就任、バティスタ政権はアメリカの言いなりでキューバ国民が貧困や病気に苦しんでいても救済措置はとらず、独裁政治を行っていきます。

キューバ国民は圧政と不平等に苦しみ、どんどん貧しくなっていきます。アメリカのご機嫌とりをする気持ちもよくわかりますが、やはり他国との関係よりはまずは国民のことを考えなくてはいけませんよね?

そしてこの最悪な事態から抜け出すべく立ち上がったのが、フィデル・カストロ(以後カストロ)です!

カストロは元々キューバで弁護士という職業についていましたが、キューバ国内の貧困と病気、圧政に対して「国を救わなければ!」と情熱をもって改革へと立ち上がっていったのです。

正義感の強い弁護士だったんでしょうね。

カストロの亡命とゲバラとの出会い

反バティスタ政権を掲げたカストロは、1953年に武装蜂起を起こすもののこれに失敗、カストロは捕まってしまいます。

そして、最悪なことに裁判にかけらてしまいます。しかしカストロ、なかなかの強運。

本来であれば重い刑を言い渡されるところ恩赦により釈放され、カストロはメキシコに亡命することができたんですん。

カストロは亡命先のメキシコでキューバ解放の革命のために密かに計画に練ります。

そして、メキシコで出会ったのが有名な「キューバの英雄」と呼ばれる男、チェ・ゲバラ(以後ゲバラ)です!カストロにとってはこの出会いがなければ運命が大きく変わっていたかもしれない!ほどの強力な相棒でした。

ゲバラはアルゼンチン出身の医師でインテリ育ちです。改革などとはほどとおい存在かとおもいきや、ゲバラもまたカストロと同じように南アメリカの貧困や病気に苦ししたのですが・・・・したのですが・・・・

ゲバラはグアテマラでの革命に参加するも革命に失敗、メキシコに亡命していました。

カストロとゲバラは敗亡を経験したものどうし同じ目的もをもち闘志をもやしていきます。カストロはゲバラにキューバの状況を説明、キューバを救いたいと熱く語ります。

ゲバラ・カストロの革命に参加

カストロの熱意に心打たれたゲバラは、カストロとともにキューバを救うために革命に参加することを決意しました。

しかもゲバラは医師免許を持っていますので、革命軍の従軍医として参加します。

カストロとしては、ゲバラの存在はとても大きかったでしょうね。

そしてメキシコで発足したカストロ率いる革命軍はゲリラ戦の訓練を開始し、戦いに勝ち抜くための計画を着々と進めていくのでした。

反バティスタ政権に集まったメンバーは82人、そのうち外国人が一人だけいました。そうですゲバラです。ゲバラは戦いの中で一人、国籍が違うにもかかわらずこの革命に意欲をわかせたのでした。

ゲバラはエリート卒の坊ちゃんでしたがゲリラ戦での戦い方を習得していき、革命軍にはなくてはならない存在になっていきます。

キューバへ出発!

革命の準備を進めていたカストロ達が、とうとうキューバに出発する日がやってきます。

メキシコにいる82人は、グランま号という船でキューバに向かうことに・・・そして、現地でカストロにとともに戦っている仲間と合流する予定でした。

しかし、このグランマ号10人乗りのボロボロの船で、82人は明らかに定員オーバーです。こんな船で到着できるのかよ!と誰もが不安になっていました。

それでもグランマ号は何とか持ちこたえ82人をキューバに送り届けます。

けれども予定日は過ぎてしまい、携帯電話も無い時代ですから連絡も取れず、国内で待っていた仲間は大混乱。

国内組はあっさりと政府軍に鎮圧されてしまいました。最初から前途多難な戦いが始まっていくのです。

革命軍、絶体絶命の大パニック

キューバに着いてからも、革命軍は窮地に追いやられます。道案内を頼んでいた農民が、実は政府軍のスパイで革命軍は知らない間に包囲されてしまいます。もう大ピンチですよ!

政府軍からの砲撃を密林の中で受け、革命軍は必死に敵の攻撃をさけ逃げのびます。この窮地の中、ゲバラの革命魂を感じるエピソードが残されています。

政府軍に攻撃されながらも逃げるゲバラ達。

ふとゲバラの足元には貴重な弾薬箱と医療品箱がありました。重さ的にどちらも運ぶことは不可能です。

ゲバラは一瞬迷ったものの、医薬品箱を捨て弾薬箱を持って行くことにしました。

このとき、医者ではなく革命家としての判断をゲバラは行ったのでしょう!!さすがというべきかわかりませんが革命家の血が騒いだのでしょうね!

そして、命からがら生き延びた革命軍は、政府軍の攻撃により数を減らしていき、武器も無いまま政府軍に挑むこととなったのです。

勢いに乗るゲリラ戦

人員も武器も失っていく革命軍ですが、カストロ達はゲリラ戦をうまく戦い、政府軍を着実に追い込んでいきます。

キューバに乗り込んだ当初、カストロはキューバ政府に対して

「これから革命軍として政府軍と戦う!キューバの独立を目指す!」

と革命宣言を行っていました。

見方を変えれば選手宣誓のようでかっこいい!と見えますが、正直こっそり忍び込んだほうが政府軍も対策を取れないので、いいのではないかと感じてしまいます。

しかし、この革命宣言が追い風となりました。

政府軍に宣言しておいたお陰で、キューバ国内の政府に不満を抱いている市民が革命軍の味方についてきたのです!

負傷した敵の手当をするゲバラ

一度は敗北を覚悟した革命軍は、戦況を盛り返し徐々に仲間を増やしていきます。また、カストロは捕らえた政府軍の治療をゲバラに命じました。

もちろんゲバラもカストロの発言に「敵である政府軍の手当なんてする必要ある?」と疑問です。

カストロの言い分は

「自分たちの敵は、バティスタ政権であって目の前の負傷した政府軍ではない。むやみに人を殺すことが目的ではなく、貧困や不平等からキューバを救うことが目的だ」

とのこと。

常人では考えが及ばないところにまで、カストロは考えを巡らせていたのです。

こういった評判も口コミで市民に広がっていき、本当は革命軍が正しいのではないか?と人の心をだんだんと動かしていったのです。

キューバ政府軍の反撃はフェイクニュースだった?

しかし、政府軍も黙ってはいません。考えた結果「革命軍は壊滅した」というよくわからない嘘の情報を流すのです。

メディアの情報スピードには、革命軍の口コミは叶いません。

キューバ国内には、カストロ率いる少数の革命軍は当然敗北した!とのニュースが流れていきました。この嘘報道に対しゲバラは激怒。ゲバラはこのフェイクニュースにどう対処したらいいのか試行錯誤。

そしてゲバラは、アメリカ人記者に革命軍は生きているという情報を与えました。

もちろん、敗北したと思われていた革命軍が生存しているとなれば大スクープです。

アメリカ人記者はこのスクープに飛びつき、大きな見出しで新聞に掲載しました。

キューバ政府もアメリカの新聞にまで口出しができず、ゲバラが考えたメディア対策は革命軍をさらに勢いづけていきます。

サンタ・クララ攻略戦

キューバの首都はハバナです。

革命軍はハバナを目指していましたが、政府軍の守りも固いため、まずはキューバ第二の都市、サンタ・クララを目指すことにし、カストロはゲバラに隊を任せます。

サンタ・クララに政府軍の武器が運ばれないよう、革命軍は線路を破壊し物資の供給をストップさせました。

そして輸送中の武器を革命軍が奪いとり、戦いに挑むのです。

負けじと政府軍もサンタ・クララに向かい、政府軍はサンタ・クララでなんと無差別に市民3000人を死傷させてしまうのです!

これはどこに革命軍が潜んでいるかわからないためにとった行動かもしれませんが、あまりに酷い行動です。

市民も大激怒で、ゲバラはこの凄惨な事件をメディアで

「政府はこんなにも酷いことをした!」と報じました。

もともと政府の圧政に苦しんでいたキューバ国民も怒りが頂点に達し、革命軍に味方します。

ゲバラは、300人の革命軍を率いてサンタ・クララに突入、6000人にもなる政府軍を混乱させ制圧することに成功したのです!

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社会主義国家キューバ誕生

それまで政府軍に味方をしていたアメリカですが、もう勝ち目がないと思ったのかアメリカは政府軍に武器の供給をストップし政府軍を見捨てます。

ずっと独裁政治を行っていたバティスタもどうやっても勝てないと悟り、ドミニカに逃亡。

この好機にカストロは、すかさず首都ハバナに突入します。バティスタ不在となったハバナの政府軍もすぐに降伏し、カストロは高らかに勝利宣言を行いました。

もうこの時期のキューバ国内は大荒れだったでしょうね。

こうして、カストロは悲願のキューバ革命を達成することができたのです。しかし、カストロの戦いはまだ終わりません。

キューバ陥落後も続く戦い

元々キューバを貧困や病気、不平等から救うために、カストロは立ち上がりました。

また、アメリカの従属国家から独立というのもカストロの戦う理由でした。

カストロは、キューバの砂糖に頼りきっている経済から抜け出すべく、農地改革を行います。

そしてアメリカに頼らない国作りのため当時のソ連(現在のロシア)と手を結び、真の独立のためにカストロはキューバ革命後も奔走していきました。

一緒にキューバ革命を戦ったゲバラとともに、現在のキューバの基盤を作っていったのです。

キューバ革命をわかりやすく簡単に解説!まとめ

現在のキューバは、すべての医療・教育が子供から大人まで無償で受けることができます。

また、キューバ革命後に行われたプロジェクトにより、国民の98%が読み書きができるようになっています。各段に識字率が上がってますよね。

それは、カストロとゲバラが目指した貧困や病気に苦しむことなく、平等に過ごせる国づくりが今でも根幹にあるからではないでしょうか。

独立を目指して戦ったキューバの英雄と革命は、今なおキューバで輝いているのです。

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参考サイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/チェゲバラ
https://www.huffingtonpost.jp/2017/10/08/who-was-che-guevara_a_23236778/
「チェ・ゲバラ伝 増補版」(文春文庫)三好徹著
https://ja.wikipedia.org/wiki/
フィデル・カストロ

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