もし自分が使っているスマホのデータのやりとりが全部他の人に流れたり、監視されていたりしたら?
お金のやりとり、恋愛(あるいは不倫?)のやりとり、会社の機密情報
などなど、スマホには個人情報が満載。それが見られたら大変!って思う人は多いはず。
でも、そんな映画や小説でありそうな展開が、現実に起きてるかもしれないということで、世界でひと騒ぎが起きてます。
それがファーウェイ問題です。
ここでは、これがどんな問題なのか、そもそもファーウェイってどんな会社か、今後の行方はどうなるのか、などについて、考えてみたいと思います!!!
ファーウェイ問題をわかりやすく説明!どんな会社?
ファーウェイは中国の深圳で1987年に誕生した企業です。
漢字で「華為」と書き、その中国語の読み方が「ファーウェイ(Hua wei)」です。
時々、Far Away(はるか遠くに)のことで、「中国を遠くに追いやってしまえ問題」だと思ってる人がいますが、そうではありません。
最近の現状から遠くに行って欲しいのは正直なところですが。。。
同社は誕生当時は通信機器の部品をつくっていました。
まだまだ80年代なので、「安かろう悪かろう」という感じだったのではと思いますが、さすがは商魂たくましい中国人。
徐々に発展して、2010年頃には世界的な企業にまで発展し、今では世界のAppleと肩を並べる勢い!!
最近はスマホの端末も、世界で五本の指に入る売り上げ台数となっています。
また、社員の45%が研究開発に関わっているというのも特徴で、特許の数が世界でトップになったこともあるそうです。
ただ、あとでも述べますけど、中国政府と密接に結びついてる企業の研究開発ということで
「もしかして、ハッキングだとか、情報を盗み出す技術だとか、そういう研究なんじゃないの?」
という疑惑も結構ありますが。
ファーウェイの携帯にも検閲があるのか?
正直、中国のアプリはこの手の噂が絶えずあるので、本当に検閲をしている可能性は高いですよね。
TikTokでウイグル問題にふれアカウントを消され、再びなぞのアカウント復活をしたフェローザ・アジズさん。
一般人とは思えない容姿に注目したいところですが、注目すべきはその勇気ある発言。
彼女はあからさまにウイグル問題に触れると中国からの検閲で動画を消されると思ったのでしょうね。
しれっとビューラーの説明を始め、何とも違和感なくウイグルの人権弾圧について視聴者へ訴えたのでした!
お見事!!
こういったことから中国の携帯やアプリは検閲の対象になり個人情報が盗まれるのではないかとの懸念があるのです!
話を戻しますがファーウェイには日本にも支社があり、また中国企業で初めて、日本の主な会社の連合体「日本経団連」への加盟が認められた会社でもあります。
ファーウェイ問題をわかりやすく説明!
どんどん発展してきたファーウェイですが、近年は国際政治とかの舞台でもよく話題になっています。
発端は2000年代。当時経済制裁がされていたイラクのサダム・フセイン政権なんかとも取引を続けているというので、アメリカのブッシュ大統領が国連で問題視したのです。
続いて2012年には、ファーウェイと、別の中国企業であるZTE(中興通迅)という会社が、中国人民解放軍なんかと連携してスパイ行為とかサイバー攻撃のためのインフラ構築を行っている疑いが強い、という調査結果が出て、アメリカ政府が問題視しました。
さらに深刻になったのは2018年。ファーウェイがつくる携帯電話や通信機器から
「中国に情報が抜かれる秘密のルートらしきものが見つかった」
として、米軍関係の物資からの排除を決定、さらに民間企業や他国にも、取引をやめるよう勧める事態となりました。
同年12月には同社幹部が、アメリカの要請を受けたカナダ政府により逮捕。
2019年に入るとトランプ大統領は、ファーウェイ製品締め出しの大統領令にサイン!!
さすが中国については香港人権法やウイグル人権法など、とにかく中国を嫌っているトランプ。(バイデンが次期大統領になるとこの法案どうなるの?)
この間当然ながら、ファーウェイや中国政府は猛反発し続けています。
ファーウェイ社は本当に問題なの?
こう書いてくると、「ファーウェイ社ってとんでもない!!」という印象があるかもしれません。
ただ、騒ぎ立てるアメリカおよびトランプ大統領の側にも、騒ぎ立てるだけの事情があるともいわれてます。
ご存じの通り、アメリカによる世界的な経済覇権を近年、中国が脅かすようになっています。
「米中対立」とか「米中覇権争い」とかっていう話題の象徴の1つが、このファーウェイ問題なのです。
特に、今年あたりから導入が本格化するスマホの新しい規格「5G」の技術においては、ファーウェイの製品が結構進んいます!
各国でも導入が広まりつつあり、アメリカは「ここで主導権をとられるとヤバい!」と感じています。
なので、スパイ行為だとかを口実にしてファーウェイを叩こうとしているだけなのだ!という見方もあります。
実際、2018年にホワイトハウスが別途行った調査では、ファーウェイ製品に問題は特に見つからなかった、という報告もあります。
ただそうはいっても、世界各地でのサイバー攻撃の裏にいるとも噂される中国。
そして、「中華の為」を略したような名前で、異常なほどに研究開発に力を入れる企業である「華為(ファーウェイ)」。
製品に疑いをもつのはもっともな感じはします。
ファーウェイ問題をわかりやすく説明!まとめ
米中対立の象徴ともいえるファーウェイ問題。ただ両国もさすがに、直接ドンパチやるわけにはいきません。
今後の行方を左右する要因の1つは、他の国々の動向です。特に、各国が5Gの規格についてファーウェイのものを採用するかどうかがポイントです。
トランプ大統領は、それを使うな!と各国に呼びかけてきましたが、欧州連合(EU)は、「ファーウェイを排除はしない」と決定。実際に導入する国も出てきています。
これについては、トランプさんもかなりイライラしていることでしょう。ただ、そうした中で新型コロナウィルス問題が発生しました。
トランプさんや側近はここぞとばかりに、しきりに「武漢ウィルス!」「中国ウィルス!」と呼んで波紋を呼んでいますが、「ここで中国をぶっ叩いておきたい」との意向があることは間違いありません。
それによって、「やっぱ、中国はとんでもない国だ」という考えが広まれば、ファーウェイ製品の売り上げにも影響してくるかもしれません。
いずれにしても、一企業の動向を超えた問題となっているというわけです。
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